|
ソロモンの鍵(ソロモンのかぎ、、、)〔ラテン語の clavicula は「巻きひげ」「鎖骨」を意味し、フランス語の clavicule も通常は「鎖骨」を指す。しかしこの語は clavis (鍵)に縮小辞を付したものであり、原意に基づいて訳せば「小鍵」である。〕は作者不明のヨーロッパの古典的魔法書であり、ソロモン王に帰せられる偽ソロモン文書というべき魔法書群〔儀式魔術やファウスト伝説に関する著書があるドイツ文学研究者E・M・バトラーは、ソロモン王に結び付けられた魔法書群を「ソロモニック・サイクル」と呼び、『ソロモンの鍵』、『レメゲトン』、『真正奥義書』、『大奥義書』、『教皇ホノリウスの魔法書』を含めている。〕の中でも代表的なジャンルのひとつである。「ソロモンの鍵」は数多くの異本群として存在しており、個々の版は『ゼコルベニ』『ソロモンの真の鍵』『知識の鍵』『秘密の秘密』などさまざまな題が付けられている。伝存する古写本は内容からいくつかの群に分類することができ、それぞれの群は内容そのものがまったく異なる。それらの文書群から原テクストを導き出すのは困難である。 内容は降霊術のための魔法円、七惑星のペンタクル、祈祷文、魔術道具の作成や清めといった準備作業、魔術作業の日時の選定(惑星時間)など、占星術的儀式魔術の実際についての雑多な便覧である。起源は定かではないが遅くとも中世末の15世紀には成立し、17世紀から19世紀初頭にかけて広く流布した。特に18世紀のフランスでは「教皇ホノリウスの奥義書」とならび最も広く出回ったグリモワールのひとつであった。 これとは別種の偽ソロモン文書である「レメゲトン」は「ソロモンの鍵」と同様の Clavicula Salomonis という副題が付けられており、その英語題 The ''Little'' Key of Solomon および現代の通称 The ''Lesser'' Key of Solomon から、日本語で「ソロモンの小さな鍵」とも呼ばれている。 ==ソロモンの鍵== 「ソロモンの鍵」(「ソロモンの鑰」とも)はソロモン王に帰せられる魔術書の一種である。14世紀から15世紀のイタリア・ルネサンスに起源をもつとされ、ルネサンス魔術のひとつの典型例を示す。 後のソロモン系グリモワール群、中でも「ソロモンの小さな鍵」 (''Clavicula Salomonis'') という別名でも知られる17世紀のグリモワール「レメゲトン」は本書に触発されて作られたものと思われるが、それらの書物には多くの相違点がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ソロモンの鍵 (魔術書)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|